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【DTMプラグインの選び方】購入で失敗しないための7つの必須チェックリスト

2024-09-23
2025-07-10

「大型セールでつい買ってしまったけど、一度も使っていない…」

「憧れのプロデューサーと同じ音源なのに、なぜか音がしっくりこない…」

DTMの沼、とりわけ「プラグイン沼」は深く、底なしです。

貴重な時間とお金を投じたのに、使われずにストレージの肥やしになってしまうほど悲しいことはありません。

この記事では、数々の失敗を繰り返してきた私が、プラグイン購入で後悔しないために、事前に確認すべき「7つのチェックポイント」を具体的に解説します。

あなたにとって本当に必要な一本を見つけ、音楽制作をさらに豊かにするための手引書としてご活用ください。

目次#

1.公式サイトは宝の山 デモ音源の裏側まで読み解く#

欲しいプラグインを見つけたら、公式サイトの商品ページを必ずチェックする癖をつけましょう。

あなたがこれから買う商品です。

記載してある情報は、全て読むことをおすすめします。

公式サイトの作り込みで、そのデベロッパーが力を入れているか、ある程度わかります。

注目すべき項目内容
システム要件OSのバージョン、VST2/VST3/AAXなど対応フォーマット、64bit対応かは必ず確認しましょう。
アップデート履歴定期的に修正や機能追加が行われていますか?活発な開発が続いているかは、将来的な安心感に繋がります。
チュートリアルやマニュアルの充実度使い方を解説する動画や、マニュアルが用意されているか。サポート体制の指標になります。

そして、デモ音源も聴きましょう。

デベロッパーが作成したもの、ユーザーが作成したものでも構いません。

ただ、ほぼその道の達人が作っているので、完成度は高いです。

プラグインを導入したからといって、簡単に真似できるものではありません。

そして、デモ音源を聴く際は、「音源単体」と「他の音源を混ぜたミックス」を聴き比べるのがおすすめです。

冷静に、このプラグインがなくても成立するのでは?という視点を持つことも大切です。

特に派手なエフェクトがかかったデモは、プラグイン自体の音質を見誤らせることもあるので注意しましょう。

2.試用可能であれば自分の環境で動かしてみる#

試用版のデモが提供されていれば、めんどくさがらず、ご自身の環境で動作確認することをおすすめします。

注目すべき項目内容
CPU負荷(PCとの相性)プラグインを立ち上げた状態で、DAWのCPUメーターを確認します。再生・停止を繰り返したり、複数のトラックに挿したりして、負荷が許容範囲かを見極めます。
UI/UX(あなたとの相性)文字の大きさ、ノブの操作感、画面サイズは自分にとって快適ですか?毎日使うツールだからこそ、直感的に触れるかどうかは極めて重要です。
プリセットの操作性(制作スタイルとの相性)目的の音色に素早くたどり着けますか?タグ検索やお気に入り登録など、ブラウジング機能の使いやすさが、制作スピードを左右します。

私は過去に、サウンドは最高なのにUIがどうしても馴染めず、数回起動したきりお蔵入りになったプラグインがあります。

自分にとっての「使いやすさ」は、音質と同じくらい重要です。

3.絶賛の裏にある本音を探る。多角的なレビュー収集術#

プラグインの書籍は非常に少ないです。

そのため、主にインターネット上で探すことになります。

英語で「プラグイン名 review」などで検索して、あらゆる情報を収集します。

ここで一歩踏み込んで、ネガティブな情報も積極的に探しにいきましょう。

  • 「プラグイン名 problems」:問題
  • 「プラグイン名 bugs」:バグ
  • 「プラグイン名 alternatives」:代替品

絶賛のレビューだけでなく、「CPU負荷が高い」「特定のDAWでバグがある」「音が良いけど使いにくい」といった具体的な欠点に言及しているレビューこそ、購入後のミスマッチを防ぐための貴重な情報源になります。

他には、公式のフォーラムがあればそれを眺めるのも良し、VI Controlで検索しても良しです。

実際にプラグインを使用している人に所感を尋ねるとベスト。

YouTube、ブログでも構いません。

気になることがあれば質問してみましょう。

ただ、感想は主観になるのでその点は注意を。

4.90% OFFの魔力に抗う。セールと賢く付き合う方法#

90%OFFだから今のうちに買う、をやめましょう。

使いません。

どうしても欲しいプラグインなら定価でも買います。

冷静になって、情報収集をしましょう。

セールでプラグインの存在を知ることは良いことです。

その場合、1年経過しても熱が冷めてなければ買う、くらいの基準を設けると良いです。

ソフトウェアはハードウェアと違って、リセールバリュー(2次的な価値)がゼロです。

基本的には「買ったら最後、売ることはできない」と考えましょう。

衝動買いは、趣味としてのコスパを著しく下げる行為だと肝に銘じましょう。

DTMは大きな資産(作品)が望める分、賢い「投資」感覚が求められる趣味なのです。

5.そのプラグインを使用して1曲作る未来が視えるか#

そのプラグインを使用して、1曲完成まで作り上げることができるでしょうか。

オリジナルでもカバーでも構いません。

想像ができなければ、1度欲しい気持ちを寝かせましょう。

プラグインを使用して、曲を作ることが目標です。

手段と結果があべこべになれば本末転倒です。

反対に、この曲にどうしてもこのプラグインの音が必要という場合は前向きに検討します。

その時も、手持ちのプラグインで代用可能ではないか、落ちついて考えましょう。

ここで強く推奨したいのが、「まずDAW付属のプラグインで限界まで挑戦してみる」ことです。

例えば「このコンプの音が欲しい!」と思っても、まずは手持ちのコンプでアタックやリリースの設定を徹底的に追い込んでみる。

その経験は、あなたのミックススキルを確実に向上させます。

その上で、「やはりこのプラグインでなければ出せない質感がある」と結論が出たときこそ、本当の買い時です。

結果的に、長く使えば単価は安くなります。

長期的な目線で判断することが大事です。

6.意外な落とし穴 ライセンス管理方式の縛り#

ライセンスをどう管理するか。

これも事前に確認しないと、後々面倒なことになる可能性があります。

注目すべき項目内容
iLok (USB/Cloud)USBドングル、またはiLok Cloudで管理。複数のPCで使う場合に便利ですが、USBドングルの紛失リスクや、ネット環境が必須になる制約も。
オンライン認証PC自体を認証するタイプ。PCの買い替えや故障時に、認証解除の手続きが必要になります。メーカーによっては認証回数に制限がある場合も。
シリアルナンバーのみ最もシンプルですが、PCが壊れた際の再発行が難しいことも。

自宅だけで使うのか、スタジオに持ち出すのか。

オフライン環境で作業することはあるか。

制作スタイルと照らし合わせて、管理方法がストレスにならないか確認しましょう。

7.アップデートの「功罪」隠れたコストを知る#

購入後のアップデートは、バグ修正や機能追加など良いことばかりに思えますが、注意点もあります。

注目すべき項目内容
メジャーアップデートの価格Ver1からVer2へのような大きな更新は、有償の場合がほとんどです。「安く買ったつもりが、すぐに有償版が出て損をした」というケースも。
過去バージョンとの互換性アップデートによってUIが大きく変わったり、音が変化したりすることも。最悪の場合、古いプロジェクトファイルが正常に開けなくなるリスクもゼロではありません。

デベロッパーのサイトで過去のアップデートポリシーを調べ、将来発生しうるコストも把握しておきましょう。

「常に最新が良いとは限らない」という視点も、プラグインと長く付き合う上では大切です。

終わりに#

プラグイン購入で後悔しないための7つのチェックポイントを紹介しました。

  • 公式サイトで対応フォーマットや更新履歴を確認
  • デモ版でCPU負荷・UI/UX・操作性の相性をチェック
  • レビューはネガティブな情報も探す
  • セールでは「必要か」を自問し、賢い投資と心得る
  • 音楽ジャンルとの相性を考え、DAW付属プラグインでスキルも上げる
  • 自分の制作スタイルに合ったライセンス管理か見極める
  • 有償アップデートなど、将来の隠れたコストも把握する

最高のプラグインとは、高価なものでも、有名なものでもなく、「あなたが最も頻繁に起動し、作品作りを助けてくれるプラグイン」です。

賢い選択と投資で、DTMライフをさらに豊かなものにしてください。


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